wifiルーターは持っているべき?ケータイキャリアの大容量データプランを考える

9月から大手携帯キャリア3社が軒並み発表した大容量データプラン。これまでは多くても10GBそこそこだったデータプランですが、新たに20GBや30GBといったプランも登場しました。1GBあたりの価格も低容量プランに比べると破格のコストパフォーマンスを誇ります。20GBもの容量があれば、テザリングによりwifiルーター替わりにスマホを活用することも視野に入れられます。そんな大容量データプランを考えます。

ケータイキャリア各社プランを確認

大容量データプランって何?

そもそも大容量データプランとは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3大キャリアが2016年9月に発表したデータプランです。Appleの「iPhone7/7Plus」の発売に合わせて発表されたこのプランは、月間20GBや30GBのデータ通信が可能というもので、最初にソフトバンクが発表した後、すぐにauとドコモが追従して同様のプランを発表しました。簡単にプランの内容を説明すると、家族向けを除く1人向けのプランでは3社とも月の通信容量20GBが6,000円、30GBが月額8,000円というものです。どのキャリアでも、5GBプランに1,000円プラスするだけで月20GBが使えるようになります。
1GBあたりの単価を比較してみると、かなりコストパフォーマンスがよくなっていることが分かります。

・5GBプラン:1,000円/1GB(月額5,000円)
・20GBプラン:300円/1GB(月額6,000円)
・30GBプラン:266円/1GB(月額8,000円)

5GBプランだと1,000円で1GB買っていたのが、大容量データプランでは半分以下の価格になっていますね。
各社のプランをまとめると以下の表のようになります。

data_career1

ドコモの「ウルトラパック」

docomo_urutra

ドコモは「ウルトラパック」という名称で大容量データプランを投入しました。個人向けは「ウルトラデータLパック(20GB/月額6,000円)」、「ウルトラデータLLパック(30GB/月額8,000円)」があります。
さらに、家族向けプランは「ウルトラシェアパック50(50GB/月額16,000円)」及び「ウルトラシェアパック100(100GB/月額25,000円)」があります。余ったデータは翌月に繰り越しすることが可能です。

いずれも「カケホーダイプラン(月額2,700円)」または「カケホーダイライトプラン(月額1,700円)」と「SPモード(月額300円)」の契約は必須です。また、長く使っている人ほど割引が大きくなる「ずっとドコモ割」も適用されます。一番割引額が大きい15年以上のユーザーは「ウルトラデータLLパック/Lパック」で月800円の割引がされます。ウルトラパックでは、テザリングを利用する場合月額1,000円のオプション使用料がかかりますが、2018年3月まではキャンペーン期間のため無料となります。

docomo ウルトラパック

auの「スーパーデジラ」

au_super_dejira

auの大容量データプランは「スーパデジラ」となります。「スーパーデジラ」は「データ定額20(20GB/月額6,000円)」と「データ定額30(30GB/月額8,000円)」があります。

余ったデータは翌月に繰り越しができます。データシェアを利用してスマホとタブレットでデータ容量の共有は可能ですが、家族でデータを贈りあえるデータギフトは対象外のため、家族一人が大容量データプランを契約して家族に分けるといった使い方は出来ないようになっています。「データ定額20/30」共に「スーパーカケホ(月額1,700円)」または「カケホ(月額2,700円)」と「LTE NET(月額300円)」の加入が必須です。テザリングオプションは月額1,000円ですが、2017年4月30日まではキャンペーンにより無料とするとしています。

au スーパーデジラ プラン

ソフトバンクの「ギガモンスター」

softbank_gigamon-min-2

ソフトバンクの大容量プランは「ギガモンスター」です。「データ定額20GB(6,000円)」と「データ定額30GB(月額8,000円)」が提供されています。当社家族向けの大容量データプランはありませんでしたが、ウルトラシェアパックを発表したドコモにあわせて「家族データシェア50GB(月額16,000円)」「家族データシェア100GB(月額25,000円)」と家族向けの大容量データプランも対応しました。
余ったデータはすべて翌月に繰り越せます。繰り越し容量は当初5GBまでと制限していましたが、他社が無制限で対応することを受けてソフトバンクも制限を撤廃しました。どの大容量データプランも「スマ放題(月額基本料2,700円+ウェブ使用料300円)」または「スマ放題ライト(月額基本料1,700円+ウェブ使用料300円)」の加入が必要です。テザリングオプションはやはり月額1,000円、キャンペーンにより2017年4月まで無料です。

ソフトバンク ギガモンスター

各社プランの違いは?

テザリングの無料期間が違う

20GB以上の容量があるとなれば、テザリングでパソコン等の他端末を接続することも十分考えられます。そうなると、テザリングオプションへ加入が必要となります。20GB、30GBの大容量プランのテザリングオプション利用料金は3社とも月額1,000円ですが、キャンペーン期間中は無料です。au、ソフトバンクは2017年4月まで、ドコモは2018年4月までが無料期間となります。ドコモは他2社より1年長く、年間で12,000円の差が出ます。この点は今のところドコモがお得ですね。
これまでテザリングオプションは各社500円程度であり、なおかつキャンペーン適用で長期間無料となるケースも多くみられましたが、大容量データプランについては前述の料金設定がされているので注意が必要です。

ドコモは「ずっとドコモ割」がある

契約年数が長いほど割引を受けられる「ずっとドコモ割」ですが、ウルトラデータLパック、ウルトラデータLLパックにも適用され、最大800円/月の割引がされます。

data_docomo

家族で最大限にシェアした場合の破壊力はドコモが圧倒的

大容量データプランは本気で家族で活用しようとした場合、かなり強力なプランになります。
ドコモの「ウルトラシェアパック」は最大20回線でシェアが可能です。ファミリー割引が適用される範囲で「ウルトラシェアパック50」を20回線でシェアしたとします。

・ウルトラシェアパック50(月額16,000円)
・シェアオプション19回線分(月額500円×19回線=9,500円)
合計25,500円

単純に20回線で割ると1回線あたり1,275円です。
カケホーダイライト(月額1,700円)とspモード(300円)を足しても月額3,275円で1回線あたり2.5GBが使えます。ここまでくるとMVNO並みの料金になってきます。ファミリー割引が適用されるのは代表回線から三親等以内という条件があるのであまり現実的ではないかもしれませんが、家族回線を増やしていくことでこれほど安くできます。
ソフトバンクはシェアできる回線数が代表回線込で最大10回線のため、本気でシェアするならドコモは一歩抜きん出た安さを発揮します。

ドコモがお得?

個人利用に関してはほぼ横並びと言えますが、テザリングの無料期間や長期利用の割引分、ドコモがわずかにお得と考えられます。家族利用も視野に入れると、シェアパックの最大回線数の多さからやはりドコモがお得と言えるでしょう。ドコモは以前から長期利用者や家族契約者を優遇してきましたから、その姿勢を相変わらず貫いていると言えると思います。

大容量データプランはどんな人に最適?

8GBや10GBのプランを契約している人

これまで8GBや10GBといったプランを利用していた方は、20GBのプランの方が安くなります。キャリア側が自動でプラン移行はしてくれないようなので、そのままだとデータ容量が少なく料金も高いままです。変更していない方は早めに変更しましょう。

5GBプランを契約しており、速度制限がよくかかる人

5GBのプランで月に速度制限がかかる度にデータを買いましているような人は、20GBのプランに変更した方がお得です。1,000円で15GBも使用容量が増えます。

スマホとモバイルwifiルーターを契約している人の一部

スマホとモバイルwifiルーターで2台持ちしている場合、使い方によってはモバイルwifiルーターを解約してスマホの大容量プランでテザリングを利用した方がお得なケースがあります。
例えばモバイルwifiルーターが月額4,000円として、スマホはドコモのカケホーダイプランとデータSパック(5GB)を契約している場合で考えてみます。

・モバイルwifiルーター(月額4,000円)+スマホ(月額6,500円=カケホーダイプラン2,700円+spモード300円+データSパック3,500円)
合計10,500円
・スマホ(月額9,000円=カケホーダイプラン2,700円+spモード300円+ウルトラデータLLパック6,000円)

このケースの場合、端末代等は考慮していませんが、月額1,500円安くなる計算となります。テザリングが月1,000円かかるとほとんど変わらなくなりますが、それでも2台持ちしているよりわずかに安いですね。また、複数回線を管理する手間が省けるのは気持ち的にも楽になります。
大きなデータを沢山送受信する場合は20GBでまかえなえないケースもあるかもしれませんが、スマホのデータ容量不足をモバイルwifiルーターでまかなうような使い方をしている場合は、大容量データプランへの一本化は十分選択肢として考えられると思います。

まとめ

スマホの大容量データプランが提供されたことで、ネット環境の選択肢がまたひとつ増えました。中々ハマるケースの見極めが難しいと思いますが、月に使用するデータ量と必要な回線速度を見極めて最適なネット環境を整えたいですね。
固定回線を契約していても、最近はドコモ光の参入等でフレッツ光の帯域が圧迫されているため、時間帯によって速度が大分低下するという話もあるようです。つまりwifiに繋ぐよりキャリアのLTE網の方が早いという状況が起きてしまいます。そんな場合は、月に使うデータの量が一定ならば固定回線を解約して大容量データプランでテザリングした方が快適にネットを出来るかもしれません。
これは一例ですが、より安く快適なネット環境を実現するために、これからは大容量データプランも便利に使える機会が増えると嬉しいですね。