IoTで注目されているLPWAとは?

今、IoT(Internet of the Things=モノのインターネット)向けの無線ネットワークとして注目を集めているLPWA。今回はLPWAについてご紹介します。

LPWAとは


LPWAとは、Low Power Wide Areaの略称で、少ない電力消費で数kmの長距離通信が可能になる無線通信です。身近なところでいうと、Wi-Fi、Bluetooth、携帯電話で使用される4GLTEや3Gなども無線通信技術です。

LPWAの特徴

1.長距離通信

長距離通信は規格によっても異なりますが、Wi-Fiの場合、約100〜300m程度、Bluetoothの場合で約10〜100m程度、携帯電話のLTE通信の場合でも数km程度です。それに比べて、LPWAでは理論上、50kmにもおよぶ通信距離を実現します。

2. 低消費電力

スマートフォンをWi-Fiに接続していると、電池の減りが早いと感じることがあるのではないでしょうか。ネットワークに接続している時だけでなく、ネットワークを探している時もバッテリーは消耗します。Wi-Fiの通信処理が複雑になる傾向にあるのが要因です。しかし、LPWAの場合はボタン電池ひとつで数年以上動作します。

3. 低ビットレート

LPWAが上記のような長距離通信、低消費電力を実現できるのは、通信速度を抑えて遅くしていること(低ビットレート)が理由の一つです。例えば、データの受信や送信など、データのやり取りをする際の通信速度がLTEは320Mbps以上に対して、LPWAは最大でも250Kbps程度です。通信速度が遅いというデメリットもありますが、IoTやM2Mでは、通信機器に接続されたセンサーデータを送信するだけのシンプルな通信処理が適している場合が多く、通信速度を抑えることで接続台数を増やすことができます。

4. 低コスト

従来のLTEは1回線あたりの通信料⾦が月に数百円〜数千円なのに対し、フランス・SIGFOX社(LPWA)は端末1台あたりの通信料⾦が年に百円〜と破格の料金です。

LPWAの種類

LPWA は、大きく分けて通信を行うときに無線局免許が必要な「ライセンス系」と、無線局免許が不要な「アンライセンス系」に分かれています。この2つは周波数帯で分類されています。携帯キャリアなどの通信事業者が提供する認可周波数帯を利用する場合はライセンス系、産業・科学・医療に活用するために割り当てられているISM周波数帯を利用している場合はアンライセンス系です。個人や企業レベルで運用を行う場合は、アンライセンス系 LPWAになります。この2つの種類の中でも、世界中でさまざまな規格が登場しています。今回は、LPWAの代表格として3つの規格「LoRa」「SIGFOX」「NB-IoT」についてご紹介します。

LoRa

LoRa Alliance(アメリカのSMETECH社やIBMなど)が中心になって策定された規格で、920MHz帯を利用するLPWAです。使⽤周波数は日本で920MHz帯、通信速度は50〜250bps程度程度。通信距離は15km程度とされています。待機時に1/100という低消費電力を実現することからも、IoT利用に有望とされている規格です。

SIGFOX

フランスのSIGFOXによって策定された規格であり、LoRa同様、920MHz帯を利用するLPWAです。こちらの規格上の通信距離は3〜50km程度とされており、LoRaと同程度の(100bps)低速度通信を行います。前述の特徴でも紹介したように、料金が格安で、フランスやスペインなどのヨーロッパ諸国を中心に普及が進んでいます。

NB-IoT

NB-IoT はNarrow Band-IoTの略です。携帯キャリアなどの通信事業者が既に保有しているLTEの基地局を経由するため、LTEを低速・低消費電力・低価格で実現できます。通信速度は100kbps程度、通信距離は20km程度とされています。SIGFOX同様、破格の安さが特徴で、日本を含む20か国以上の主要都市で実績があります。

出典:ビジネスIT

まとめ

出典:総務省
総務省の発表では、2021年には市場規模が約10億ドルに拡大すると予測されているLPWA市場。これまでIoTが活用された領域でも、LPWAを使えばより低コストでIoT環境を整備できるようになります。今後、IoT全盛期に向けてますます注目が高まりそうです。

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